空想【はみぱん】小説(o^-')b

ファンタジー(?)小説をゆっくりまったりアップして行く予定です(;^_^A

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告 |

はみぱんTwo ~056~

「ふぅ~…夕方になってもまだまだ暑いなぁ…じいちゃんも普段は果てしなくエロじじぃなのに、練習となると結構厳しくなるから…もう汗だくで喉もカラカラだよぉ」

 歩道からコンビニエンスストアへ向かい重そうな足取りで歩く、大きめのタンクトップ姿のシェリーがいる。

「ぎゃはは!そんなヤツはソッコーでシメちまえばいいんだよ!」

「ビビってんなら俺が行ってやんぞ!?」

 シェリーが店内に入ろうとすると、駐車用のブロックに座り込みながら騒ぎ立てている数人の若い男性達が目にとまった。

「あの高校生、いつもあそこで騒いでて…他にやることないのかなぁ…あそこだけ車も停められなくなっちゃってるし、店の人は注意しないのかな…」

 そう呟きながら店へと入って行くシェリー…彼女は数本の飲料水と、目についた洋菓子を1つ手に取ると、すぐにレジへと並ぶ。

「692円になります」

「え…と、はい。うぅ…もうお金もやばくなって来たなぁ。みんなやエリカの事も心配だし、そろそろ一度事務所へ戻った方がいいな…うん」

 そう呟きながら財布から必要なお金をかき集めて、トレイへと置くシェリー…そこで外の高校生が一層大声で笑い出したのが耳に入った。

「ねぇ…あの人たち、いつもあそこで騒いでるけど、注意しないの?」

「え!?…あ…ぃぇ…ボクはバイトですし…それに彼ら、近くの道場で空手を習っているらしくて、前に店長が注意したらボコボコにされ…あ、何でもないです!は、8円のお返しです。ありがとうございました!」

 店員は余計な事を口にして、とばっちりが来る事を恐れたのか、そそくさとシェリーにおつりを手渡すと、早く帰れと言わんばかりに頭を下げる。

「ふぅん…ま、ボクが心配する事じゃないか…」

 そう言ってレジ袋を持ち、店の外へと出るシェリー。

(…からん…)

 彼女の足元に、彼らの一人が投げ捨てた空き缶が転がって来た。

「ゴミ箱はすぐそこじゃない…まったく、こっちまで投げる方が手間じゃないか…」

 小声でそう呟いたシェリーは、身をかがめて空き缶を拾いゴミ箱へと放り込むと、踵を返し再び道場へと帰ろうとした。

「おう、ねぇちゃん!今なんか言ったか!?」

「ちゅ~か、今の行動、めちゃくちゃあてつけてね?」

「てか、そんなダボダボのタンク着てっから、屈んだ時にピンクの『小梅ちゃん』が見えちゃったよ~ん!?」

「ぎゃははは!」

 無視を決め込もうと思っていたシェリーだったが、最後のセリフには思わず一瞬胸元に視線を落とし、空いた方の手で胸を隠す様な仕草をして、彼らをキっと睨みつける。

「お~怖っ!睨まれちゃったよ。俺たちに喧嘩売るなんて、度胸があるねぇ~」

「夏休みは終わっちゃったけど、俺達と『夏の思い出作り』しちゃう?」

「ぎゃはは!バァカ、おめぇ…あの胸具合は中学生だろ…どんだけロリなんだよ!」

 大声で馬鹿騒ぎをしながらシェリーをからかう高校生達…しかし彼女はプイと振り返ると、再び歩き出す。

「おうちに帰っちゃうのぉ~?もっと胸が大きくなったら、またおいで~ぎゃははっ!」

 執拗な胸の話題に、シェリーは拳を握り思わず立ち止ったが、彼らを相手にするのもバカバカしいと再び足を出したが…その瞬間、何者かに肩をグッと掴まれた。

「待てや、姉ちゃん…さっき、レジであいつらの事を邪魔だ言ってたな…」

 はっと振り返ると、さっきまで彼女をからかっていた高校生と同じ制服を着た、背が高くかなり太った男が、飲み物や菓子類の入ったレジ袋を持ち、彼女を睨みつけていた。

「マジっすか、元橋さん」

「ああ、『あのクズ共をゴミ箱へ捨てておけ』くらいに言ってたな~ぶふふっ」

「ボクはそんなコト言ってない!」

 男の腕を振り払いながら、シェリーが食ってかかる…だが、それまでたむろして座っていた男達がゆっくりと立ちあがり、ズボンをはたきながら彼女へと近付いて来る。

「ぶふふぅ…ま、イケメンのお兄さん達に遊んでもらっとけや」

(どんっ)

 元橋は目の前に立っていたシェリーの背中を、邪魔だといった仕草で乱暴に押す。

「んん?…お前、年齢の割には良い体つきをしてるな…てめぇら、気を付けろよ?こいつ、何かしらスポーツやってっぞ?」

 そう言って元橋は、シェリーを取り囲む男達の輪から離れ、レジ袋から菓子を取り出しにやりと笑みを浮かべながら腰を下ろした。

「俺、これが大好きなんだよ…『すっぱチャプス』…ん~っ!この甘酸っぱさ、タマンね!てめぇら、これ舐め終わるまでにカタつけろよ?長引かせてマッポ呼ばれっと、照れちまうかんな?…ぶふふっ」

 白いスティックの先に付けられた球状のキャンディーを、いやらしそうな舌先でチロチロと舐めながら元橋が言い放つ。

「大丈夫ですよ、元橋さん。スポーツやってるったって、この細さじゃせいぜい陸上か水泳ってトコでしょう?パワーはありそうにみえねぇし…鳩尾へワンパンでキマリだって…そら!」

 そう言ってシェリー目がけ、追い突きを繰り出す男…やはりただのヤンキーとは違い、素早く無駄のない動きで彼女の腹へと突きが炸裂した…と思った刹那、男は宙を舞い、アスファルトの地面へと叩きつけられた。

「なっ!?」

「ただでさえ、そんなに遅いパンチを…どこに突くのか言っちゃったら、誰にでも避けられるよ…」

 軽くため息をつく様な仕草で、シェリーが呟く…その片手にはレジ袋を持ったままである。


←「今どき、こんなタイプのヤンキーっているのか?」と、思わず口に出してしまった方は…
スポンサーサイト

テーマ:自作連載ファンタジー小説 - ジャンル:小説・文学

はみぱん | コメント:0 | トラックバック:0 |
<<はみぱんTwo ~057~ | HOME | はみぱんTwo ~055~>>

この記事のコメント

コメントの投稿















コメント非公開の場合はチェック

この記事のトラックバック

| HOME |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。