空想【はみぱん】小説(o^-')b

ファンタジー(?)小説をゆっくりまったりアップして行く予定です(;^_^A

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はみぱんTwo ~033~

 背後からふいに聞えたブランシェの呼びかけに、ラムはぴくりと反応し再びブランシェに向き直る…その距離は果てしなく遠く感じた。
 そうして、少しだけ間をおいて…小さく首を振ると、精一杯の笑顔でブランシェを見つめる。

「あはは…この姿がダークエルフ族に見える?…さっきの話を聞いてたら、あなたのお姉さんは亡くなったんでしょう?…なら、いつまでもお姉さんの影を追ってないで、あなた自身がもっと強くならなきゃね?…もう、いじめっ子からあなたを庇ってくれるヒトはいないんだから…」

 今すぐにでもブランシェに駆け寄り、ぎゅうっと抱きしめたい衝動に駆られるラム…その気持ちを抑えて、彼女はベル達と会場を後にした。
 廊下へ出ると、上座側からの出口から出て来た男が、周りを気にしながらラムへと駆け寄る…それは彼女の父親であった。

きゃうっ?…パパ!…あ、うぅん…バリオ…」

 父親と呼んではいけないのだと言い直そうとするラムの口を、指でそっとバリオンが塞ぐ。

「お前には本当にすまないと思っている…だが、バリオンの家系は常に女系…私に少しでも力があれば…いや、お前の母親も、お前の生まれついての魔力には本当に期待していたのだ…それが、このような事になって…むしろその反動があれなのかも知れん…」

「反動がどうとかは分かんねぇけど、さっきのアレはないじゃんか…痛っ!?」

 そう言ってバリオンに掴みかかろうとしたジンだが、彼の肩に乗っていたベルが頬を殴りつけると、今度はベルが話を始める。

「あの時はウチらも力不足で…ホンマ申し訳ないと思っとります。せやから、今でもラムを戻せる方法を探したり、ミスティをとっ捕まえて元に戻させられへんかと努力しとるんです。
 さっきはウチらも熱くなってもうて…けど、ラムが元の姿に戻れるようなら…またラムを【家族】として迎え入れてはくれへんやろか…」

「おぉお…それは勿論だ!だが、しかし…うぅむ…それが昨日までなら全く問題はなかったのだが…」

 一瞬喜びの声を上げ、瞳を大きく開きながら頷いたバリオン王だったが…直後、声のトーンを下げて俯いてしまう。

「どういうことや?」

「うむ、今日のこの宴は【次期バリオン女王】のお披露目も兼ねておるのだ…ブランシェが次期女王の座に就いた後に、本来女王候補だったラムが戻るとなると…私はともかく、妻がどう出るか…」

「ナニぐだぐだ言ってんだよ!?…誰が女王だろうと関係ないじゃん!ラムだってそんなコト気にするワケ…」

 堪え切れなくなったジンがバリオン王に掴みかかった…が、ラムが静かにその腕を掴み、引き戻す。

「…え?」

 前髪で瞳が隠れるほど項垂れたままのラム…明らかにいつもと違う雰囲気に、ジンはたじろいだ。

「ジン…ありがとう。確かに今のあたしなら…そんなコト全然気にしない。ベル達も本気で家族だと思っているけど、やっぱりホントのパパやママ…そして何よりブランシェと一緒にいられたらと思うの。
 …けど、ジン。今のあたしは…あたしじゃないのかも知れない…さっきも、ディタに殴られてた時【騒ぎを起こしちゃいけない】って気持ちの中で、誰かが【どうして反撃しない!?】って叫んでたの」

 静まりかえる廊下に更に沈黙が生まれる…やがてバリオン王が遠慮がちに口を開いた。

「あの事件の夜、変わり果てたお前の姿を見ていたから分かったものの…先程も、お前があのラムだとはにわかに信じ難かったのは事実だ。私の知っているラムは…言い方は悪いが【じゃじゃ馬】で手がつけられなかった…跳ねっ返りで我々の言う事など全然聞かず…ただ、ブランシェの事は何があっても守ってくれていた…」

 次いで口を開いたのはベル。

「そうか…ウチらは元のラムを知らんのやったな。【誘拐された娘を取り戻してくれ】言う依頼で捜索して…助け出せた時には、もう今のラムになってもうてたからな…」

 と、突然ラムがジンの胸に飛び込む。

ジン!あたしどうしたらいい!?…きっとこの性格は元のラムに混ざったワンちゃんの性質だよっ!
…忘れちゃうのかな?…元に戻ったら、ベルやジン達と一緒にいたコト…ディジェネへ行ってみんなで美味しいものを食べた事や、シェリーと一緒にお風呂で遊んだ事とか…メアリーのサンドウィッチも美味しかったのに…みんなみんな…忘れちゃうのぉ!?」


←ラムのせつないセリフ…でも、やっぱりメインは【食べ物】なんですね?(;^_^A アセアセ・・・
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はみぱん | コメント:3 | トラックバック:0 |
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この記事のコメント

切なすぎます……。
ラム……私の胸に飛び込んでおいで!!
思う存分ハグハグしてあげるからぁぁぁぁぁぁああああああっ!!
料理も作ってあげるよ?!何が食べたい?!サンドイッチ?!?!
んもう、何個でも作ってあげるぅぅぅぅうぅぅううっ!!

ギャグだけでなく、シリアスシーンまでお上手だなんて、
rum様素敵過ぎですぉぉぉぉおおぉっ!!
はぅ……続き、楽しみに待ってます!(*´д`)b
2009-11-10 Tue 21:13 | URL | 筱 [ 編集]
こういったシーンって、あれこれと推敲すればするほど、筆者自身も切なくなってくると思うのですが、いかがでしょう?(私だけ?)

とても重要な場面ですので、是非とももうひと頑張りしてくださいネ。応援してます。
2009-11-10 Tue 22:44 | URL | 7C林檎 [ 編集]
★筱さん
ラム「きゃぅんっ!?…筱さん、充電中にお料理も色々勉強したんだよねっ?
え~とね、え~とね…ラム、【煮崩れピーマン】…じゃなかった、【肉詰めピーマン】が食びたいっ♪
…けど、ピーマンは抜いてね?(ぇ
もう、ラム筱さんのトコへお引っ越ししちゃいたいよっ(@ ̄¬ ̄@)ジュルリ♪
ぁ…けど、みんながラムの為に頑張ってくれてるんだから、ラムが逃げちゃダメなのよ…筱さん、ありがとうね?
いつかきっとごちそう食べに行くよっ♪」

★ななちゃ
いつもありがとうです^^
>筆者自身も切なくなってくると…
ぇ…と、マジな話…このお話の後半部分では、本気で泣きながらタイプしてました(;^_^A
この後、もしタイプミスがあったら、「あ、ここで泣いたのか」とニンマリして下さい^^;
ただ、私の中で構成したお話がきちんと文章に落とされているかどうか…そこが一番の心配ドコロですよね><
2009-11-10 Tue 23:01 | URL | rum_bulion [ 編集]

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