空想【はみぱん】小説(o^-')b

ファンタジー(?)小説をゆっくりまったりアップして行く予定です(;^_^A

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はみぱんTwo ~028~

「戦闘を前提に…か。確かに奴らと行動を共にするのであれば、必要な物かもしれんな。その分必要なデータの収集もより多く出来るだろうが…」

《ベルモット探偵事務所》で一人になった増田雅広は、目の前に全裸で横たわるロボット《ルシータ》を見つめながら腕を組み、ずっと考えを巡らせていた。

「しかし、コンパクト化・軽量化を突き詰めて来たこの筺体に…武器を仕込む隙間など…そうだ!腹部にミサイルを装備させて…いやいや、その分腹が膨れてしまう…妊婦バージョンのルシータなど見たくはないな…むぅ、どうしたものか…」

 電源が落とされ横たわったままぴくりとも動かないルシータ…精巧に作られ、十代半ばくらいの女性にしか見えない彼女…その腹部をさすりながら呟く増田は、傍から見ると犯罪者にしか見えない。

「ん?…まてよ、何もミサイルを内蔵させるだけが脳ではないか…とすれば…ふむ…」

 胸ポケットからやおらサインペンを取り出し、増田は何やら複雑な計算式を書き始めた…そこがルシータの腹部である事にも気付かずに。

「くくっ…ふふふ…出来た、出来たぞ!これならルシータのスタイルを損なわずに戦闘モードに仕上げる事も可能だ!…はあっはっはっはぁ~~!」

 サインペンのキャップをぱちりと嵌めると、増田は満足そうな高笑いをしながら自分の書いた計算式に再び目をやる。

「よし、これで…はっ!?ルシータの身体に落書きがっ!?…一体誰がこんな事を…いや、俺か。それより一刻も早く消さなくては!…何ぃ!?これは…油性だとぉ!?

 布巾に唾を付け、ルシータの下腹部から胸にかけてを後悔の念に駆られながらゴシゴシと擦り続ける増田。


 一方リドルランドでは…

「はあっはっは…やはり宴は楽しいのぅ…ほれ、お前ももう一杯どうだ?」

 初老にして引き締まった体躯を持つリドル王が、杯とお猪口を顔をほてらせて壁へとしな垂れている女性に差し出す。

「光栄です…しかし殿様、私もう…お酒は…」

 綺麗な着物を纏ったその女性は既に胸元がはだけ、過ぎた酒に胸元まで紅潮させている

「そうか…まあ無理に飲んでも楽しくはなかろう…ではそろそろ本日の余興と行こうか!」

(ぱんぱんっ!)

そう言ってリドル王が数度手のひらを鳴らすと、何処からともなく黒子がやって来て部屋の奥の襖を素早く開け放った。
 そこには、様々な楽器と共に数人の男女が立っている。

「さぁ、ディジェネから招いたお客さんだ!…本来はプロを呼び寄せたかったのだが、俺はいつも思い立つと我慢できん性格でな?…スケジュールが合ったのは、【文化祭】なるものを控えた彼らのみであったのだ」

「あれは…以前に殿がディジェネから取り寄せた…えれきぎたぁ…?」

 それまで宴に興じていた女性達が一斉に奥の部屋を注視する…と、突然…

(♪ぎゃぁ~~ん)

「きゃっ!」

 演奏が始まった途端…その音量に思わず耳を塞ぐ女性達。
 黒いジーンズに各自赤いワンポイントを纏った彼らは、お構いなしに演奏を続け…やがて中央に立つ男性がスタンドマイクに顔を近づける。

       時計のいらないSunday’s morning     お前のkissで目覚める
       少し少し焦げ付いたham-egg         寝ぼけ眼でblunch
       二日酔いの頭に                 Orange-Juiceが沁みる
       消された昨日の記憶              空のbottleが床に転がる
       俺を見つめて微笑むお前は          何をたくらんでいるの?
       よそ行きの服がdoorを開ける         そんな約束…したっけ?

            Pony-Tailが風に靡いてふと振り返るお前の笑顔
            時の流れが止まる
            二人で聞こうぜ風の詩
            飛ばすぜこの道何処までも
            Far-away far-away ずっと遠く
            お前と駆け抜ける道は果てしない

 …演奏が終わると、儀式的ともとれる拍手がまばらに起こる。聴いていた女性の殆どは、彼らの演奏を【騒音】としか取れなかったようである。

「はあっはっは!…天晴れ天晴れ。やはりディジェネの【えれき】は良い音を出すのぉ。どうだ、お前達もこちらへ来て一杯やらぬか?」

 満足そうに手を叩いたリドル王は、演奏を終えた男女に手招きをする。

「いえ、俺達はまだ未成年っスから…」

 男がベースをスタンドに置くと、リドル王に軽く会釈をしながら言った。

「そうか…向こうでは二十歳にならんと酒は飲めないんだったな…ならジュースで構わん、折角の宴だ…楽しんで行ってくれ。
…誰か、この者たちの所望する飲み物を!」

 リドル王が手を叩くと、仲居が客人の所へやって来る。

「お飲物をお持ち致しますので、お好きな物を仰って下さい。こちらではディジェネの飲み物も多数ご用意できるかと思いますので、なんなりと…」

 演奏を終えた男女はリドル王に勧められるまま、彼の間近に座りながら小声で相談を始める…


←「殿様のシーンはいつも宴会中…どんだけ宴好き?」と呆れてしまった方は…
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テーマ:自作連載ファンタジー小説 - ジャンル:小説・文学

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この記事のコメント

リドル王は『バカ殿』にはほど遠い人物のようですし、毎日宴会やっても許されるくらい、良い治世をしているのでしょう。
勝手に、渡哲也が演じた織田信長を思い浮かべてますw
パリコレみたいな服を着て、
「これがディジェネの最新のモードだ。どうだ、サル、似合うであろう!?」
とか言いそうな?

さて、ん? ・・・高校生?
リドル王、また何かトボケてますね?
2009-10-24 Sat 20:44 | URL | 7C林檎 [ 編集]
増田教授、いい味出してますね!
ある意味、一番の天然に思えてなりません(笑)
まずはルシータに服を着せてあげる事が一番ですね。
じゃないと、いつか増田教授捕まってしまいそうです(*´д`)
いや、それはそれで見てみたい気も……。

文化祭控えた学生も、世界は違えど王様に呼ばれたとなれば
かなり緊張したのでしょうか(・ω・)
相談……何の相談なのか気になりますね!
続き楽しみにしてます♪
2009-10-25 Sun 00:05 | URL | 筱 [ 編集]
★ななちゃ
高校生呼んじゃいました^^;
これは、王がせかし過ぎた為…遣いの者がプロとの交渉を途中で打ち切り、帰り際に出会ったギターを背負った学生たちに声をかけたのが実情らしいです(;^_^A アセアセ・・・
(実のところは、「プロであの詩はないだろう」との賢明な(?)rumの判断が…(*ノωノ) イヤン

★筱さん
増田は…ルシータの修理・改良をする必要があったので、状況的には仕方なかったのですが…もしも窓から誰かが見ていたら、きっと今頃臭い飯を食わされていた事でしょう^^;
先程29話をアップしましたが…どうやら学生たちの相談は大したことではなかったようですよ?o(*^▽^*)oあはっ♪
2009-10-25 Sun 14:16 | URL | rum_bulion [ 編集]
詩ですよ、歌詞♪
これはrum_bulion さまが考えられたんですよね♪
今度、あの動画でゼヒ聴きたいですっ(^◇^)

まぁ…エレキは初めて聞く人は尚更びっくりするかも、ですね(;・∀・)
呼ばれた子たちがある意味可哀想な気も……(^^ゞ
あ、でもお礼は弾んでくれそうですね!!



2009-10-29 Thu 11:00 | URL | 鷹の爪痕 [ 編集]
[壁]*ノノ) キャ~ ハズカシー
みなさんが「可哀そうに…」と、スルーする中…やっぱり鷹の爪痕さんは許してはくれなかったのですねっ!?Σ

…そうなんです、アレ…自作の詩で、書いたのははみぱん第1巻よりさらに以前…つまり10年を遥かに超える年代物の詩でした(;^_^A アセアセ・・・

恥かきついでに、鷹の爪痕さんが望むなら…いつか妹に手伝って貰って、曲付きでアップしちゃおうかしら?(ヤメトケ><

バンドの生演…いきなり聞かされたら、心臓が7~8秒止まってもおかしくないですよね?(ぃぁぃぁ…
2009-10-29 Thu 18:09 | URL | rum_bulion [ 編集]

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