空想【はみぱん】小説(o^-')b

ファンタジー(?)小説をゆっくりまったりアップして行く予定です(;^_^A

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Humming from Pandora’s box ~009

はぁ…はぁ…いったい何だっちゅうねん!女ばかり襲ってからに…そ、そや!ラムを戻さな…解呪(アンティマ)!」

 ベルの投げかけた呪文に反応し、ラムは再び淡い光に包まれ元の姿に戻ってゆく。

「お待たせしまし…きゃっ!火事!?」

 家から出てきた美沙が自分の敷地に上がっている炎に驚き、慌てて水道に飛びつき、普段ガーデニングに使用しているであろう散水用のホースで水をかける。

「あぁっ!消しちゃだめ!」

 シェリーが慌てて美沙を止めようとするが、ジンがそれを制止した。

「いや…大丈夫だろ。
もうほとんど灰になってる…」

   ・
   ・
   ・

 時は少し流れ、一同は増田家のリビングに移動していた。

一体何なんや、アレは!
こんな話聞いてへんで!?もうちょっとでウチらみんな、大変なことになるとこだったんやで!?
こりゃあ追加料金もらわんと割にあわへんで!」


 ベルが応接テーブルの上でハンカチに包まりわめき散らす。
 ネイを初め、他の女性達は美沙に借りたバスローブやバスタオルをまとい、ソファーへ腰掛けている。
ただ、ラムは落ち着かない様子で、鼻をひくひくとさせながら、辺りをきょろきょろと見回していた。

「はぁ…すみません、必要ならお支払いいたします。
けど、私は庭でお待ち頂く様に言ったかと思うのですが…そこできちんと説明してからなら別の対処方法があったのでは…」

何言っとんねん!
だいたい、電気一つ点けるのにどんだけ時間がかかっとんねん!随分遅かったやないか!」

 普段は計算高いベルも、つい先程起こった貞操の危機に感情を昂ぶらせているようだ。

「申し訳ありません。そちらの事務所へ伺った時には襲われた状態のままでしたので、着替えだけでもさせて頂こうと…」

「あんたが新しい服を着ている時に、ウチ等は服をベリベリ脱がされてたんやで!?」

 興奮が冷めないベルを見かねたネイが、腰を下ろしていたソファーから身を起こすと、彼女の羽をまるでトンボを捕まえるようにして摘まみ上げた。

「いたたた…痛いって!そういう持ち方はするな言うてるやろ!」

 宙吊りになってじたばたともがくが、ベルにはどうすることも出来ない。

「まあ落ち着きなさいよ、ベル。
確かに勝手に行動したあたし達にも非があるのは事実よね?…それにラムのお陰でみんな最悪の事態は避けられたんだし、ここはこれで解決ってことでいいんじゃない?
 美沙さんの依頼の方も、要はアレを何とかして欲しいって事だったんでしょう?」

 ぎゃあぎゃあわめいているベルをつまんだまま、ネイが問いかける。

「え?…ええ。まあ…」

「じゃあ仕事は終わりね…みんな、帰りましょうか。」

 そう言ってネイが立ち上がると、皆もそれに続く。
ベルはまだぶつぶつと何か呟いていたが、ネイにつままれたままでどうすることも出来ない。
 その時、玄関の方でドアの開く音がした。

「あ、夫が帰ったようです。」

 廊下を歩く音が近付き、やがてジン達のいるリビングへと男が入ってくる。
 天然パーマなのか、ボサボサというよりどこかの音楽家が髪を振り乱したような頭髪をした、中肉中背の男は見知らぬ客人に一瞥を向けたが、何かを大事そうに抱え、そのまま奥へと歩みを進めようとする。

「お帰りなさい、あなた。こちらは探偵さんで、今日は大変な…」

うるさい!家の事はお前に一切任せてあるだろう!?
もうすぐ今までの研究が上手く行きそうなんだ!何があったか知らないが、お前が処理しておけ!」


 男は一方的にまくし立てると、そのまま奥の部屋へと消えて行った。

「何あれ。感じ悪~い。」

 シェリーが口を尖らせて呟く。

「すみません…夫は研究の方が煮詰まっているようで、最近はずっとああなんです。」

「…まあ二つの世界が繋がって、医学も科学も異世界の研究に躍起になってるようやし、技術の飽和した世界で今まで大した成果を得られなかった科学者も、こっちじゃチャンスがぎょうさん転がってるってこっちゃ…ほな、帰るで!」

 先程よりは落ち着いたようだが、まだベルのセリフには少々棘があった。
美沙が玄関まで見送りに出る。
そこでふとネイが口を開いた。

「そう言えばお庭に咲いているお花の趣味が良いわね?」

 それまでベルとのやりとりで少々曇り気味だった美沙の顔がぱあっと明るくなる。

「ありがとうございます。ガーデニングは始めたばかりですし、こちらの世界の植物はよく分からないんですが、みんなきれいなお花でしょう?」

 その返答に、ネイは僅かに驚きの表情を見せる。
彼女はネイの質問の真意には気付いてない様子だった。

「…じゃあ、あの花々がどんなものかは…」

「ええ…良くは知りません。何かあるのですか?」

 美沙の屈託の無い笑顔に、ネイは目を伏せ軽く頭を振った。

「いえ…それじゃあ失礼します。」
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はみぱん | コメント:2 | トラックバック:0 |
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この記事のコメント

おひさしぶりですー!!

って、ちょっ…H全開じゃないですか-!!
なんだかクリム○ンを思い出してしまった私…orz
ギャグも全開な話なのに!

ちょこちょこ読み進めてると、もっとこう・・・ずぱーーーーっと一瞬で全部読めたらいいなぁと、テンションが大変なことになるんですWWどうにかしてくださいWW

更新も頑張ってくださいねV
2010-01-24 Sun 02:18 | URL | 藍高 [ 編集]
お久しぶりです、私の方もなかなか皆様の所へ訪問できず…すみません (┬┬_┬┬)

>一瞬で全部読めたらいいなぁと…
嬉しすぎるお言葉( ┰_┰)
…しかし、当【はみぱん】のレシピはギャグをベースに、エロと妄想をシェイクし、最後にファンタジーを1ダッシュ(少なっ!?)落とした物になっております。
ベル達の会話を肴に、ちびちびと呑って頂ければ…と思います<(_ _)>

P.S. 【クリム○ン】って、水をかけちゃいけないモンスターですか?(違っΣ
…お話を書こうと言うのに、殆ど本を読まない私 (┬┬_┬┬)
2010-01-24 Sun 12:46 | URL | rum_bulion [ 編集]

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