空想【はみぱん】小説(o^-')b

ファンタジー(?)小説をゆっくりまったりアップして行く予定です(;^_^A

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はみぱんTwo ~023~

「な!…だ、誰だっ!?…いつの間に!」

 不意の声に二人が後ろを振り向くと、そこには漆黒のマントを羽織った長身の男性が足を組み、大きく背もたれにもたれかかっている姿があった。

「なぁに…ほんのちょっとの間さ。処女の生き血を、少しだけ吸わせてくれればそれで良い」

 長身の男は背もたれからゆっくりと体を起こすと、真っ白なグローブを嵌めたしなやかな指で、助手席にいる女性の顎を上げさせる。
 そうして、あらゆる色素が抜け落ちたような白い肌をした顔を女性へと近づけると、キラリと輝く牙を見せて小さくほほ笑んだ。
 女性も抵抗するよりむしろ…潤ませた瞳に銀髪の男性を映し、うっとりとした表情をしている。

「ちょちょっ…お前!彼女に何を!?」

 男は慌ててブレーキを踏もうとする。

「ん?…あぁ…またか。…いや、すまなかった。私が欲しているのは【処女の血】なのだ…それでは失礼する」

 そう言い終えた時には、細身の男は走行中の車からひらりと身を投げ出し、再び闇夜へと羽ばたいて行った。

(キキィ…プスン)

 停止した車内でしばし呆然としていた二人だが、男が何かに気付いたように口を開く。

「一体なんだったんだ、今の?…ん?ちょっと待って…という事は愛さん…もしかして処女じゃ…な…」

「え?…あはっ…あはははっ…なんのコトかしら?」

 女性はごまかすように作り笑顔を見せる。

「そりゃ今どき俺だってそんな事にはこだわるつもりはないけど、さっきは『男の人と食事に行った事すらない』って」

 肩を掴みしつこく詰め寄る男性に、女性はとうとう逆切れを始める。

あぁあ、はいはい!言いました!誕生日に『ちゃんこ入沢』なんて連れてく男なんて初めてよっ!わたしを太らせて食べちゃう気だったの!?まぁ別の意味で食べられそうになっちゃったけどね!あなた、明日から『ち○こエロ沢くん』って呼んであげるわ!
 あんなトコで不味いカクテルなんか飲ませて…あたしにジントニを飲ませるなら、ゴードンかせめてギルビージンをベースにしなさいって話よ!」

 先程までのしおらしさを消し去った女性は、まるで海千山千の女狐さながらの様相でまくしたて、停まった車からさっさと降り、一人歩き始めた。
 それを見ながら闇夜を滑空していた細身の男は、背に生えた羽を一度だけばさりと羽ばたかせて体勢を変え、再び体育館の上に降り立つ。


「まったく…昔は【タヌキ】や【キツネ】が人を化かすと聞いていたが…今じゃ人間同士が化かし合いをする世の中になったのか…」


←出張中に最低でも5話分のストックをと思っていたrum…帰ってみたらせいぜい2話分しか書けてなかったという彼を憐れんで頂けたら…( ┰_┰)
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テーマ:自作連載ファンタジー小説 - ジャンル:小説・文学

はみぱん | コメント:6 | トラックバック:0 |
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この記事のコメント

お……おんにゃにょ子……怖ひ……。
あんなこと言われた日には、ご主人様に叱咤された犬が如く
尾をしゅんと下げて一日中小屋でいじけながら過ごしちゃいますよ……。
きっと男の人も私と同じ末路を辿るに違いない……。
あぁ、可哀想に(´っω;`)

銀髪の吸血鬼!いいですね!!
優雅に闇夜を舞っていそうな姿がそそります♪
2009-10-15 Thu 19:40 | URL | 筱 [ 編集]
怖いですねぇ…(TT▽TT)
全く、普段どんだけちやほやされていたのでしょう^^;
しかも放送コードに引っ掛かるようなセリフを大声で…【はみぱん】は笑いと同時に【ちょいエロ】をテーマにしていますが、今回は【下品】でしたね…すみません><

銀髪の吸血鬼…そそられちゃいましたかぁ…ありがとうございます♪
彼の髪は【真っ白】にするか【真っ黒】にするか悩んだのですが、間をとって…さらに光沢を加えちゃいました(;^_^A アセアセ・・・
2009-10-15 Thu 20:57 | URL | rum_bulion [ 編集]
かつて美人に化けて人を騙したのは『王子の「狐」』。
しかし、現代の女狐がどんなに上手に化けても、残念ながら吸血鬼は相手が悪い・・・。

相手に逆に騙されたことに気付いた『王子の狐』は、ビックリした拍子に正体が露見してしまい、ちょっと可哀想な目に遭います。
でも、現代の女狐はずっと肝が据わってましたね。

さて、結局三人とも『お食事』を逃したワケですが、一番気の毒だったのは、誰かな?w
2009-10-16 Fri 22:07 | URL | 7C林檎 [ 編集]
ななちゃ…落語も見るのっ!?Σ

そのすさまじい知識は、いつ・どこで仕入れているのでしょう?^^;

私は基本、実体験の範囲を基にしてしか書けないので、羨ましいです(その知識…ちょうだいv-10

一番気の毒なのは…【ファンタジーの主人公にもかかわらず、全然活躍できないジン】ですか?(´;ェ;`)ウゥ・・・
2009-10-16 Fri 23:28 | URL | rum_bulion [ 編集]
ちゃんこ屋…行ったこと無いんですよね~。
一度は行ってみたいのですが(^^ゞ

しかし…いいところは吸血鬼さんが持ってってしまいましたね(笑)
一番格好良く見えましたよw
2009-10-19 Mon 12:12 | URL | 鷹の爪痕 [ 編集]
ウチの近所のちゃんこ屋さんは、歩く位置によって電柱で看板の文字が一つずつ見えなくなるお店があります(o^-')b

ちゃん|柱|
ちゃ|柱|こ
ち|柱|_・) チラリんこ
ε- ( ̄、 ̄A) フゥーアブナカッタ…

…行った事ないなら、今度お供しますよ「ごっつぁんです!」o(*^▽^*)oあはっ♪

吸血鬼…そう言って頂けると、私の菲薄な語彙を総動員し、なんとかカッコええ登場人物にしたい(はみぱんでは貴重種ですね)と思って書いた甲斐があるというものです<(_ _)>
2009-10-19 Mon 18:09 | URL | rum_bulion [ 編集]

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